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テッド・Y・フルモト  「バンクーバー朝日」(文芸社文庫)

テッド・Y・フルモト  「バンクーバー朝日」(文芸社文庫)
この作品を読むと、国や人間というのは、常に自分より低いと思う人たちを探しあて彼らを見下すことによって自分の存在を認識したい欲求で生きていることがわかる。
 明治から昭和の初めにかけ、日本人は貧乏な人たちが多かった。相続は長男がすべてするため、次男以下は、裸のまま世の中に放りだされる。そんな人たちが当時は、アメリカやカナダに夢を求めて移住した。
 カナダに渡った人たちは、カナダの白人に苛められ排斥された。カナダ人は移住者を自らより低い人々と認識したからである。
 そんな屈辱を受け、これ以上低い人たちはいないと認識していた、移民や日系二世の人たちが、日本に野球をしにくる。野球を通してだけど、日本などまともな野球などやれるわけはないとカナダ移住チームの人たちは思う。同じ日本人であるにも関わらず、日本に住んでいる日本人は、自分たちより劣ると思うことで、自分たちの存在の基盤を確立しようとする。カナダ人が日本人を見下したように。
 差別、区別を本能として、人間はする。

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| 古本読書日記 | 06:17 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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