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桐野夏生  「ダーク」(下)(講談社文庫)

桐野夏生  「ダーク」(下)(講談社文庫)
こういう小説は何て呼んだらいいのだろうか。アンチ ハードボイルド小説と表現したらいいのだろうか。メタボラでもそうだが、人間社会の最も端の淵を彷徨っている人間は、どんなに懸命に生きても、人生をかけるくらいの大きなことをやってみたとしても、結局は同じように端っこの淵を彷徨っていることになってしまう。
 こういう人たちにとっては、救い、カッコよさ、癒しなどということは全く縁がない。桐野はそれこそが真実なのであると言いたいのでる。ハードボイルドでは形はともかく、危機一髪で危険から逃れるし、敵をとにかくここぞというときはねじふせる。
 主人公、村野ミロが韓国逃亡中決定的場面に遭遇する。男たちに犯されるそうになる。ハードボイルドではここで脱出から、反撃に移ることになる。しかし、ミロは完膚なきまでに犯される。レイプされるときは、99%レイプされるのが現実であり真実だと桐野は
わきめもふらず描く。この真剣さが読者を圧倒する。
 それにしても真実は、何ともやりきれないことだ。

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| 古本読書日記 | 06:27 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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