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桐野夏生  「イン」(集英社文庫)

桐野夏生  「イン」(集英社文庫)
私がたまに行く喫茶店で、いつも逢引をしているおじさんとおばさんがいる。当然、どちらも家庭を持っている。おばさんは、喫茶店の近くに住んでいるので、おじさんと一緒の姿を近所の人見られてはまずい。それで、おじさんとおばさんが時間差をつけて外へでる。その時喫茶店のおばさんが外に人の気配が無いことをたしかめてくれる、そしておばさんはおじさんの車に乗せてもらって何処へと消えてゆく。
 おじさんもおばさんも、当然自らの家庭を壊すことは想像していない。だから、昼の決まった時間だけのお付き合いを細心の注意を払ってなさっているのである。
 不思議なことに2人は心底愛し合っているという感じがしない。義務とまでは言えないが、普段の決め事のように逢引行為をしている。本当に愛し合っているのなら、家庭を捨ててまで突き進んでもいいのに。
 こんなおつきあいもいつかは家庭にばれる。そこで、妻や夫から殴られたり、ヒステリックにののしられれ、毎日が修羅場となる。それで、もう別れるとひたすら改心宣言と土下座の謝罪をする。でも不思議なのは、そこまでしても、時間をおいてまた逢引を繰り返す。そして、それは相手が死ぬまで、断続的の続くのである。
 こんな趣旨の小説でした。

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