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森絵都  「ラン」(角川文庫)

森絵都  「ラン」(角川文庫)
最近は昭和をノスタリジックに描く作品が多い。しかし、その殆どが程度の低い「博物館」を観ているような作品ばかり。ちゃぶ台、紙芝居、白黒テレビにオリンピックとカラーテレビ、長嶋や王、裸電球などをずらずら並べるだけ。懐かしさなど全く浮かんでこない。
 この作品発想は面白いのだが、作者が一緒に物語と走っていない。いろんなことを並べているだけ。
 主人公環の家庭がどれだけ悲しく不幸だったのか書き込めていないので、死の世界で出会った家族が、溶けていくというところの実感がでない。奈々美という口が悪いおばさんも、口が悪いことだけで、その喋りは、なんだか口の悪い事例の文章が並んでいるだけの印象。おなじことが真知栄子にもいえる。
 走るということを森は実感として掴んでいない。練習やマラソンの走るひとたちの息使いや、彼らが走りながら思い描いていることが伝わってこない。
 森の作品を集中して読んでいるが、突破せねばならない壁が確実にある。

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| 古本読書日記 | 06:03 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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