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森絵都   「永遠の出口」(集英社文庫)

森絵都   「永遠の出口」(集英社文庫)
小学校から高校卒業までを描いた9作の短編連作集。
現実離れした出来事まではなく、誰でも歩いてきたような道程、しかしその時々では大きく主人公を揺さぶった道程を丁寧に描き出す。
 70年代後半から90年代を迎える直前まで、同じ時代を歩いてきた人たちには共感をよぶ作品になっている。独立した短編集になっているが、物語は連なっていて、ちゃんと卒業の章では、感動を呼ぶしかけになっている。
 青い時代のよさ。最後の章で、太陽の寿命は100億年。後50億年で、寿命は尽きる。そのとき、火星や水星、そして地球も太陽に飲み込まれなくなってしまう。という天文学者から話を聞いたとき、主人公や仲間の高校生は急に悲しくなる。今ここにある、富士山も、ディズニーランドも、学校も、すべての草木も川もみんな無くなってしまう、そんな終わりがやってくるとは。淋しく悲しい。こんな感受性が青い時代。
 年をとり、思い出すと、確かに青くはあったが、たくさん走り回り、ちょっぴりグレて、
叫び、泣いたのはあの時代だったとしみじみ思う熱い時代であった。

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| 古本読書日記 | 06:02 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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