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最相葉月   「東京大学応援部物語」(新潮文庫)

最相葉月   「東京大学応援部物語」(新潮文庫)
体罰、ビンタは当たり前。まずは合宿風景から始まる。言葉では言い表せないほどの訓練、しごきの連続。何で東大に入ってまでも、こんな応援部に入らねばならないのか。しかも、どれほど応援しても、東大のスポーツ部、特にその象徴とされる野球部はまず勝つということはないのである。
 最相は言う。何の利もなく、得るものはないものに賭け、地獄のような訓練を受けなければならないのか。それがこのルポを開始するきっかけだったと。
 ちょっと待ってほしい。驚くことに、東大応援部は何と80名も部員がいるのだそうだ。
それでOB会の結束は固い。毎年の例会には600名以上が参加する。
 東大生、東大出身の社会人であっても、現東大生、元東大生なりに、人生の浮沈はある。その時にはこの結束、分厚い人脈が人生を支え解決策を提示してくれることを東大応援部の人たちはちゃんと知っている。4年間さえ我慢すれば、後は前途洋洋の人生が待っている。苦しさから魔がさして退部したときに失うものの大きさを彼らはちゃんと知っている。
 ちゃっかり損得を計算しているから80人もの大所帯になるのである
 作者、最相だって知っている。東大応援部のブランドがあるからこのドキュメンタリーは成立することを。
 でも、味わい深い小説となるのは三流大学の部員が少ない応援団物語である。

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| 古本読書日記 | 06:34 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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