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米澤保信  「儚い羊たちの祝宴」(新潮文庫)

米澤保信  「儚い羊たちの祝宴」(新潮文庫)
会社を辞めたら、人里離れたところに引っ込み、世の喧噪からのがれ、悠悠自適、晴耕雨読の生活をおくるのだと言う人に時々であう。桃源郷、理想郷での生活のように言う。
 膨大なお金を持つ辰野家から女中として請われ、辰野家の所有する別荘の管理人をまかされた主人公屋島守子。その別荘飛鶏館は、人もやって来られないような山合いにある。
最初は、屋島もうれしくて、部屋の掃除や家の造作などを頑張る。しかし全く辰野家の家族はやってくる気配はない。近所の家も遠く離れていて、誰も訪ねてこない。
 一年間、人との会話、交流が一切ないのである。これは理想郷どころか、地獄である。
一年たったとき、登山で滑落した男が助けを求めて、この館に迷い込む。
守子はこの男を隠す。そこへ、捜索隊が10数人現れる。守子は、これ以上ないほどのもてなしをする。洗いざらしのシーツでベッドメイキングをする。躍動感あふれた活躍をする。
 しかし3日もたつと、捜索をあきらめ、捜索隊は下山する。
それを何とかひきとめようとする守子の気持ちが伝わってくる。
 どうやっても人は一人で悠悠自適では暮らせないのである。

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| 古本読書日記 | 06:28 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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