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小路幸也  「猫と妻と暮らす」(徳間文庫)

小路幸也  「猫と妻と暮らす」(徳間文庫)
妻が猫になってしまう。その時は、何か厄災が起きるとき。その厄払いができる主人公和弥は古代から続く葦野原一族の長筋の生まれである。
 猫になったとき何がおきるか結構楽しみになって読める。
とにかく発想源は漱石である。漱石は、崇め奉る人がいる一方、本当に漱石が文豪なのかと訝る人もたくさんいる。現在はごく一部の狂信的漱石信望者のほかは、殆ど漱石に触れる人はいない。
 時々、漱石をまねた作品が出版される。この小説もそれだ。発送は「吾輩は猫である」。でも中味と文体は「坊ちゃん」である。
 漱石は本当にすごい作家なのか、私も懐疑的であるが、それでも「坊ちゃん」は傑作である。明治時代、まだ文語体が主流のとき、あのパッパッと切れ味するどい文章の連なりは本当にびっくりした。話も文も現代作家の作品よりおもしろく優れている。
 よくこの作品は模倣ができている。でも、そこまでの小説でもある。

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| 古本読書日記 | 06:21 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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