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桂望実   「週末は家族」(朝日文庫)

桂望実   「週末は家族」(朝日文庫)
劇に狂って、シェークスピアに狂って、貧乏劇団を持ってしまった大輔。大学で狂い始めてそのまま12年、何も変わらず、子供のようなシェークスピアおたくのまま。
 シェークスピアには人生、人間というものにたいしての全ての言葉を持っている。何かを問われたり、言いたいことがある時は必ず「シェークスピアは」と枕詞がつく。そしてそれが止まらなくなって長々と続く。
 ひなたという施設に入所している10歳の子を、週末だけ受け入れる里親になる。そしてひなたに触発されながら、シェークスピアだけでは語れない世界があることを大輔が知る。だけど言葉は大切である。だから、あるときから、シェークスピアから解放されて、自分の言葉をつむぎながら話そうとする。でもやっぱり話は長いが。
 この作品でシェークスピアは云わば、社会の常識、規範を表している。しかし、世界や人間は広く深く大きい。それを知ったときの、大輔、妻となっている瑞穂(実はこの2人は、世には殆どいない無性愛者で抱き合うという欲望が完全にない)とひなたの家族は、言葉で熱く強く結ばれるようになる。

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| 古本読書日記 | 06:51 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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