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江國香織  「犬とハモニカ」 (新潮文庫)

江國香織  「犬とハモニカ」 (新潮文庫)
私らのような下等庶民は、結婚すれば、「おまえ」「あんた」という呼び合いになり、愛しているなどという実感、愛が必要などという感覚ははやばやと消え失せ、お金と生活においたてられ、汲々しながら、老夫婦のときを迎える。
 江國が描く世界は違う。知識、教養に溢れ、お金もたくさん持ち、高級ワインとフランス料理の日々、ちょいと隣町への感覚で、パリにイタリアにとでかける。こんな高級な人たちは、愛に渇望し、いつでも生活、暮らしに恋愛が存在していなければいけないようだ。
 それがちょっと崩れると、すぐに別れるだの離婚だのと騒ぐ。そして、ちょっと頭を冷やしにと子供を連れ、妻はシアトルまででかける。実家だ友達のところへなど眼中にない。
 お金があり、贅沢な生活を満喫していても、心はいつも満たされず、寂しいのだそうだ。
うーん。どうも私は江國にとってふさわしい読者にはなれそうもない。


| 古本読書日記 | 06:23 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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