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江波戸哲夫  「不適応症候群」(角川文庫)

江波戸哲夫  「不適応症候群」(角川文庫)
豪放磊落、清濁併せ呑む、ときには熱く語り、熱く励ましてくれる、そんな上司が、部下から誰よりも尊敬され信頼されていた。
 しかし、会社にPCが装備され、ネットワークが引かれたときから、風景が全く変わった。
事務所から、喋り声や、馬鹿ッ話の声が消えた。とにかく、聞こえるのはせわしなくPCのキーを打つ音だけ。社内の会話はすべてPCネットワークで行われる。上司、部下の会話、業務指示、それに対する返答、下手をすれば隣の席の奴とも必死こいてメールでやりとりをしている。
 こうなると、豪放磊落、熱く語る、それにより上司の位置をしめていた人間は、殆ど活躍できる場面がなくなり、ひたすら隅っこに追いやられる。営業やら社内での説得も形が変わる。腹のさぐりあい、取引でのあうんの呼吸や腹芸なんてのは、古すぎてだめ。営業、説得という言葉は今は「ソリューション」という言葉に変わった。

| 古本読書日記 | 05:52 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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