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誉田哲也  「ヒトリシズカ」(双葉文庫)

誉田哲也  「ヒトリシズカ」(双葉文庫)
誉田がこの小説で書きたかったことのすべてが第一章になる。小池という暴力団幹部が5発の銃弾を受けて殺される。犯人吉井という男も簡単にあがる。彼の服に薬莢反応もあり、銃も持っていたことが決めてとなる。
 この時の鑑定医の解剖でも、一発が心臓に到達してそれが死因ということになっていた。それで、すべてが解決され、一件落着となる。その後で、監察医が奇妙なことを言う。実は銃弾は一旦心臓の手前で止まっていた。それを、誰かが銃弾を心臓まで押入れ到達させたのではないかと。
 誉田は女性の怨恨、嫉妬は思い出したら深くこそなれ、中途半端で終了することはない。
と、言っているように思う。そして思い込んだら、その思いをどんな手段を使ってもやりとげないと気が済まない。男は、すぐ諦めたり、ごまかしたり、まぎらわしたりする。適当、チャランポランなところが特質である。
 5発も銃弾に撃たれているのだから、男だったら放っておいても死ぬだろうと思う。女性は、その眼で確実に殺したことを確認しないと気が済まない。だからボールペンで銃弾を心臓まで押し込む。

| 古本読書日記 | 06:10 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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