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折原一  「毒殺者」(文春文庫)

折原一  「毒殺者」(文春文庫)
これは、よくストーリーが練れていて、構成も上手い。
まず、最初、小さな証券会社に勤めている夫が妻に5000万円の保険をかけ、トリカブトを使って殺害する。しかも、殺人は愛人に実行させる。それが成功した後、心中とみせかけてその愛人を崖から落として殺害。愛人に遺書を書かせていたので、警察は自殺として処理をする。5000万円は夫の手にはいる。折原は夫が松本の高校をでていることをここでさりげなく入れている。
 話は一転、水嶋という証券会社をやめ、証券情報コンサルタント社を経営している人間が登場する。この水嶋が、クラブで知り合った麻里と結婚をする。その麻里に5000万円の保険がかけられる。麻里はその直後から体に変調が現れ衰弱してゆく。
 水嶋は松本商業高校の出身。作品の最初で書かれていた物語がデェジャブのように進行してゆく。そこに、望月という証券会社に通っている水嶋の高校同級生が登場する。
 読者は最初の物語が頭に沁みこんでいるため、水嶋が麻里に対してトリカブト殺人を実行しているものとしてどうしても読んでしまう。しかも、いつも麻里が殺される瀬戸際まで追い込まれるの。麻里が最後どうなるのかハラハラしながら読み進める。
 そんな中、水嶋が失踪したり、望月が殺害される。で、何とその犯人が麻里だと最後に暴かれる。麻里は直前まで、殺害されそうでずっと追い込まれていたのに。全く驚いた。

| 古本読書日記 | 06:19 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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