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伊集院静  「それがどうした」(角川文庫)

伊集院静  「それがどうした」(角川文庫)
伊集院は、明日は明日の風が吹く状態で、流浪の旅を続けながら、エッセイや小説を書く。これがニヒルで恰好よく思われ人気がちょっぴりある。
 しかし、中味はガキっぽく、甘えん坊、わがままのところがあり、しばしばそんなところがエッセイに顔をだす。
 ある夏から雑誌連載が始まることになっている。だから下見を兼ねて編集長にアメリカに行きたいと言う。脅し文句もちゃんという。それが実現できないと、連載は引き受けられないと。
 わがままな人間で、世間ではそれで通用すると思っている人間は、ふっとアメリカ行がいやだなあと思うことがある。で、前日になって「アメリカへ行きを遅らせようよ。」なんてのたまう。
 出版社の編集長はびっくりするとともにまたかと伊集院のわがままに辟易とする。
切符もホテルも入手済み。おぜん立てはすべて出版社で整え、調査場所、会う人まですべて
調整して決めた後。
 「車をお宅までむかわせますから、何卒、アメリカに行って頂きますようお願いします。」
そんな周りの配慮、苦労がわからない伊集院。しかたなくアメリカに行ってやり、だからその旅行はひどいものだったと伊集院は書く。
 ここが伊集院の手がつけられないところ。

| 古本読書日記 | 05:31 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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