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萩原浩  「幸せになる百通りの方法」(文春文庫)

萩原浩  「幸せになる百通りの方法」(文春文庫)
萩原浩は1956年生まれ。村上龍は1952年生まれ。4年しか違わないのに持っている心情が全く異なる。
 村上龍は作品の中心にいつも自分がいる。主張にしても、悩んでみせるにしても、大袈裟なポーズをとり周りに人を従える。
 萩原は、自分をまずは消して、ありのままの社会を書く。そこに、さらさらと自分の想いを粉のようにふりまく。そのために、深く広く世の中を研究、調査している。だから、実に市井の生活や現代の社会事情に詳しい。
 ノルマの表の前でマジックインキを手に取り、実は書き足すことができず、昨日までの棒グラフの上辺を縁取っている
 なんて表現は本当に現実の販売現場をうまく捉えている。
「ひととおなじことはやりたくない。」「自分が生かせる仕事をしたい。」こんな甘っちょろいことばかり言っている息子をどやしつける。
 「まずは社会に飛び込んで、実務や社会を我慢しながら経験して、それから自分を活かせる仕事をみつけるのだ。」
 そんな自信いっぱいで、偉そうに説教する父親が、不満を抑え我慢をしながら勤めた会社から、50歳でいらない人となりリストラされ解雇されてしまっている。

| 古本読書日記 | 06:27 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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