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吉村昭  「冬の鷹」(新潮文庫)

吉村昭  「冬の鷹」(新潮文庫)
今の時代、忌み嫌われることが根気。粘り強くこつこつ途切れることなく事を成し遂げてゆくことは全く評価されなくなった。
 企業は投資家のみをみる。だから、4半期決算を公表する。たった3か月の業績で、企業は右に左に動く。投資家も短期間の成果を求め、それに適う投資先を探す。
 会社はこつこつ屋を排除する。中身より包装紙のきらびやかさに反応する。プレゼが実際の仕事より重要視される。
 前野良沢はパフォーマンスを排除し、完璧をめざす、根気がすべてのこつこつ屋。杉田玄白はその反対。いつの世も、スポットライトを浴び、成果を独り占めするのは、機をみるに敏で、世渡り上手な人間。
 吉村は前野良沢の生き様や視点から、杉田玄白や平賀源内を評価する。吉村は自らの作家人生を前野に変えて表現している。派手なパフォーマンス作家に対する吉村の嫌悪がでている。

by はなゆめ爺や

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| 古本読書日記 | 08:37 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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