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三浦綾子 「夕あり朝あり」 (新潮文庫)

三浦綾子 「夕あり朝あり」 (新潮文庫)
日本で初めてドライクリーニングを行った「白洋舎」創業者、五十嵐健治の生涯を描く。
特に明治中期、ドライクリーニングを研究開発して事業化したところは迫力があった。水洗いが普通の時代、蒸すことによって洗濯をさせる。試行錯誤の末、ベンジンに到達する。しかしベンジン、効果はあるが、工程で発する匂いが臭くひどい。ここを克服する過程がすごい。
 五十嵐の人生には、苦難、成功、苦難、成功がいれかわり出現する、苦難になれば神が与えた試練、成功は神が与えたご加護とすべてがキリスト教につながる。自分の発想や力でなしとげてきたことはなく、すべて神に導かれた結果と信じる。
 この作品はいかにキリスト教が絶対的なものとしてあるかを五十嵐を通じて描く。何しろ普通は功なりとげた経営者は自伝を残したくなり、執筆を作家などに高額金をもって依頼するが、これは三浦が強く頼んで五十嵐の了解をとりつけその生涯を描いている。
キリスト教のすごさが物語全体に貫く。

by はなゆめ爺や

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