さくらももこ 「ももこの世界あっちこっちめぐり」(集英社文庫)
バルセロナは、建築家の巨匠ガウディの街。いたるところにガウディの建築物がある。それを片端から見学してまわる。
どの作品も奇抜で度肝を抜く作品ばかり。さくらももこさん、懸命にそれを表現しようとするのだが、どうしてもピタッとあてはまる言葉がない。知らない私も悪いのだが、読んでいても、奇抜はわかるのだが、それがどのように奇抜なのか、少しもわからない。
さくらさんが小学生の時、お父さんに「外国に行くとしたらどこに行きたい?」と聞くとおとうさんは「俺はグランドキャニオンに行ってみたいな。」と答える。
そのことをさくらさんは覚えていて、それから20数年後、お父さんとさくらさん夫妻3人でアメリカ、ラスベガス、ヨセミテ公園、グランドキャニオンに行く。
おとうさんはヨセミテ公園とグランドキャニオンの区別がわからない。さくらさんが何回もここはグランドキャニオンではないと念押しする。
公園と言えば、どうしても日本の街中の公園を想像する。しかしアメリカの公園はどでかい。千メートルも落差のある滝がある。ここには世界一大きい木がある。その木のあるところまで公園の中を何時間も車で走らねばならない。その木のある場所に到着するが、いたるところものすごい巨木ばかりで、どれが世界一かわからない。
ラスベガスは、ギャンブルで有名な町だが、今は変貌して、一つ一つのホテルが巨大なテーマパークになっている。そして、次々と巨大なアトラクションにホテルオーナーは莫大な金を使う。夜10時になると、街全体できらびやかな電飾ショーが行われる。
グランドキャニオンも巨大。その場所にはセスナ機で行く。空の上からみたグランドキャニオンのけたはずれの壮観さに口あんぐり。
そのすごさを、お父さんのヒロシがお母さんに説明するがワーとか、キャアーとか擬音ばかり。
おかあさんが一言。「わかんねえな。」と。
ぽちっと応援していただければ幸いです
ランキングに参加しています。

| 古本読書日記 | 06:16 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑