FC2ブログ

2017年01月 | ARCHIVE-SELECT | 2017年03月

PREV | PAGE-SELECT |

≫ EDIT

星野源     「働く男」(文春文庫)

星野源には非常に興味がわく。
この作品もそうだが、自分の地を全く飾ったり、偽ったり、隠したりすることなく、そのままに読者に曝け出す。

 普通タレントというのは、売れてくるにつれ、収入が増加するにつれ、高級車にのったり、高級マンションに移り、生活レベルをあげる。仕事も自分のスタイル、信条にあわないものは断る。

 星野にはまったくそういう変化がみられない。どんなに稼ぎが多くなっても、ずっと1DKのアパート暮らしをとびだささず、そこで、ビデオやゲームで遊び、コンビニ食品で毎日を過ごすような気がする。

 いつか疲れでぶったおれたことがあり、大騒ぎになったが、仕事があれば、全部引き受け、まえのめりに働いて働き続ける。

 武道館で2日間連続ライブをして、数万人の聴衆を集める。一方で主役でもないのに、全編素っ裸で、演じなければならない舞台にもたつ。そんな素っ裸の舞台の写真が、口絵写真としてこの本にも掲載されている。演奏で、舞台で、文章で、素のままの姿を正直に晒す。

 星野は亡くなった関西の異才の落語家、桂枝雀に心酔している。枝雀は自分とは何かということは追及することは無駄という。理想は常に自分をなくすことだ。

 星野はこの枝雀の信念を貫こうとしているように思う。自分を無くすことこそ、自分をまっさらに曝け出すことだとだと星野は信じている。

ランキングに参加しています。
ぽちっと応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ


| 古本読書日記 | 07:41 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT |