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2014年02月 | ARCHIVE-SELECT | 2014年04月

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 「白と黒の革命」 松本清張

松本清張 「白と黒の革命」 (文春文庫)
イラン、ホメイニのイスラム革命の真実に迫ろうとした清張のドキュメントノベル。
石油メジャー、アメリカ5社、エクソン、モービル、ガルフ、テキサコ、ソーカルこれに加えてイギリス BP,それにオランダのロイヤルダッチ シェルこれがメジャー7社。
石油は、この7社のカルテルによって産油国からの購入価格が決められていた。
 ここにイランのパーレビ国王が産油国をまとめあげ、売価を決めることでメジャー7社と対決した。その結果石油の購入価格が4倍にはねあがった。これがかの有名なオイルショック。
 これに怒り狂ったアメリカとメジャー7社がCIAを駆使し、シャーを追放。それで、イランを制御しようとしたところ、この追放にイラン民衆が賛成その火が想像以上に大きくついに制御不能になり、アメリカが望まないホメイニ革命がおきてしまった。
 アメリカの弱体化が鮮明になった事件だった。
そうそう、このときロックフェラーとブレジンスキーが結託して、西欧諸国、アメリカ、カナダ、日本をまとめ中東に対抗する目的でできたのがG7サミット会議。
 清張はホメイニ政権下、禁止されていたが地下で発行されていた英字新聞を特殊なルートで入手。それを参考にこの小説を書いた。


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 「ベイルート情報」 松本清張 

松本清張  「ベイルート情報」 (文春文庫)
短編4編。
最初の2編は日本裁判の重要な問題の指摘。
一つは、異常に裁判の期間がかかりすぎること。作品では、殺人事件の裁判が13年もかかってやっと最高裁の高裁への差し戻しがなされ、高裁での再審議が始まるところで終了している。例えば、容疑者と結婚の約束をしていたトモ子は当時25歳だったがすでに38歳になっている。長い年は、自らの考えや容貌の変化をもたらすし、環境の変化も大きく変わる。その変化の重さが、事態を膠着から動かしだす。
 もうひとつは、裁判は権力であり、裁判官は時に公正さを著しく欠き、検事と結託して権力、大企業よりの対応、判断をする。大衆や弱い者を迫害する傾向がある。そう言えば、公害裁判なんかは裁判官によっての引き延ばしがあり、やたら長い期間をかけ、企業よりの判決ばかりでていたことを思い出す。
でも圧巻な作品は本のタイトルにもなっている「ベイルート情報」。面白い。作家である主人公が世界会議を離れて、中東への旅へでる。ベイルートで歯痛がたまらなくなり
ホテルと契約している歯医者に処置をしてもらう。応急処置として虫歯の空洞に麻薬薬を詰めてもらう。そのとき、医者が必ず次の旅先で根本治療をするようにとダマスカスの歯医者を紹介し、その歯医者とコンタクトするよう指示する。
 ダマスカスでその歯医者に麻薬薬の詰め物をとってもらい治療をしてもらう。
実は麻薬薬の詰め物にイスラエルのスパイによる秘密文書が隠されているのである。

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「弱気の虫」 松本清張 

松本清張 「弱気の虫」 (文春文庫)
自称ギャンブラーなんて気取っているやつは、だいたい気が弱い。気が弱いやつに限って、ドラマチックに抑揚をつけて勝ったときのことを自慢する。で、絶対負けた時のことは言わないものだから、世の中賭け事で負けた奴はいないようなことになる。
賭けマージャンは、最初は安全なレートでやっているが、段々面白さと興奮を求めてかけ率が高くなる。
それで負けが混むと支払ができない。強烈な請求がきて逃れられなくなると、お決まりの街金融への出勤となる。不思議なもので、そのお金は借金返済にあてられるものなのだが、金が懐にできると自分のお金と錯覚する。でも気が小さいから一万円限度で麻雀をしようなんて誘惑がおきる。そして麻雀をやるのだが一万円限度なんてことは忘れてしまってもっと負けがこむことになる。
借金に殺人事件が絡んで、主人公の弱気下級公務員川島がだんだん窮地に追い詰められる。そのときの心の有り様の変化を清張がたくみに描く。

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 「浮遊昆虫」 松本清張 

松本清張  「浮遊昆虫」 (文春文庫)
短編集。
江戸末期から明治に勃興して巨大な政商にのしあがったのが岩崎弥太郎ひきいる三菱商会。実はこの三菱に比肩しうる政商が明治の初めにあった。藤田伝二朗率いる藤田組である。藤田組は西南の役で、大きな富を得た。
この藤田組に脅威を感じ、何とかせねばと思っていた岩崎。彼のバックアップとして君臨していた大隈重信と結託。藤田つぶしを画策する。
そのころ、偽2円札が関西以西で大量にでまわりはじめる。偽札は井上馨と結びついた藤田伝二郎がつくりばらまいたとして、警察は伝二郎を逮捕した。
そして徹底して藤田を傷めつけ、藤田が商売ができなくなったところで、犯人として全く藤田と関係ない熊坂なる普通人が逮捕された。
そう偽札犯人は実は大隈だったのだ。と清張は思わせぶりに書きあげる。
この中で清張はもう一つ。公式文書は常に当時の政治体制に有利なものだけが残されていたり、あるいは有利になるよう捏造されたものばかり。歴史や通史をひもとくものは公式文書を金科玉条のように扱うが、それは間違いで公式文書に頼らず、民間に眠っている資料や文書を発掘することなしでは本当の真実には近付かないと清張は言う。

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 「表象詩人」 松本清張 

松本清張  「表象詩人」(文春文庫)
この作品は清張の中でも、私の嗜好にあった作品である。
まだ、清張が作家前で小倉の鬱屈していた時代で、文学に燃えていた清張の青春時代を投影している作品だからだ。この時代を描いた清張の作品は短編であれ、長編であれ文学の香が高く漂う。
それから清張は、ミステリーに読者が納得ある事件の原因、背景を強く描き出すことをモットーとしている。この作品もそのモットーがよくでている。何しろ殺人が起こるのは作品の三分の二を過ぎてから。どうしてこんな事件が起こるのか、その過程背景を長々と書く。
最後もいい。会社の主任や課長では、家庭以外に女性を抱えることは金銭的に不可能。だからそんな女を抱えているのは、必ず不正をしてその金を捻出しているのだ。
不正、腐敗の背景をリアリティをもって描きだす。 

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 「葦の浮船」 松本清張

松本清張 「葦の浮船」 (角川文庫)
2人の友達同士、一流大学の古代史研究の助教授がいる。一人の助教授は知識や研究成果はないが、口が上手で、押しも強く、たくさんのアルバイトもして、マスコミにも売れている。出世欲も強く、主任教授にとりいり、周りに敵だらけだが、主任教授バックアップがあり次の教授になろうとしている。この教授は妻子がいるにもかかわらず無類の女たらしで、女関係が切れることがない。
友達の助教授は、地味で研究熱心。派手助教授が何か問題を起こすと、その尻拭いを派手助教授から懇願され地味助教授はいやいやながら引き受ける。本当にそこまでやるかというくらい地味助教授は特に派手助教授の女たらしの尻拭いをしてあげる。
それでも友達関係は崩れず続く。読んでいてそれはありえないと感じる。
どうしてそんなに虐げられても地味助教授は派手助教授の友達でいるのかという最後の彼の告白が異様にしつこく長い。ちょっと清張が無理をしすぎた。

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「空白の意匠」 松本清張  

松本清張  「空白の意匠」(光文社文庫)
短編集。再読作品ばかり。
組織、会社というところはかなり理不尽なところがある。みずほ銀行暴力団への金貸しについて、頭取はなかなか会見に応じなかった。会見に応じた頭取は、JR北海道の社長同様、自らの責任は無いと強調。他への責任転嫁への釈明に終始した。また会見は世間に対するより、自らの社内、行内に対する威嚇のような会見であった。
会社では、問題を引き起こした人間や組織は匿われて、それを告発した人や、最も弱そうな組織にすべての責任や対応をおしつける。
下手をすると問題を引き起こした人間がぬくぬくと出世して、弱い組織の長や告発した人間が馘首され、会社を追われるということがたびたびある。
「空白の意匠」は悲しく、理不尽である。だけど、これを読んだサラリーマンはみんなこんなことは社内でよくあることだということを知っている。

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「日光中宮司事件」 松本清張 

松本清張 「日光中宮司事件」 (角川文庫)
清張の真髄がよくでている短編集。表題作が朝鮮人を差別しているようにとられるため復刻されていないのではと思われる。とても残念。この作品集では、殺人とか事件は、遠くにあるものではなく、身近の普通の生活のなかに常に潜んでいるものということを描きだいしている。
 作品のなかでは「山師」に興味が湧いた。
一介の山師だった藤十郎、家康の要請に応えて、佐渡の金山、石見の銀山、大仁の金山を掘り当て、抗区を開発、家康に膨大な富を築きあげさせた。そのおかげで、藤十朗は幕府の金銀山を統括する総奉行に出世した。この地位は、並いる諸大名より上位で、藤十郎にたいし、伊達であれ、加賀前田であれ並いる大名が彼に対し平身低頭した。
 ここで、藤十郎の精神が崩れた。以前は彼の上役や上の地位にいるひとはあまたいた。
そのときは上からの圧力は全くかんじなかった。ところが今や彼の上は家康ただひとり。そうなると、ものすごい威圧と恐怖を受ける。もし何かの瑕疵をしでかしたり、家康の機嫌をそこねたら、ちょっとの降格では済まず、奈落の底におちてしまうから。それが精神のバランスをおかしくしたのだ。
 NO2まで上り詰めたのだから幸せこの上ないと他からは想像してしまうのだがが、そこには凡人には想像も及ばない辛苦が常に漂っている。

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「紙の牙」 松本清張  

松本清張  「紙の牙」(ロマンブックス)
短編集。ほとんどの作品が既読。
大正の初め、九州一円を天皇の親戚のある宮が視察に訪れた。先導の栄誉に預かったのが多田巡査。入念なリハーサルの後、本番当日がきた。駅から県庁、農業試験場、そして最後に市役所が順路。
 さて、先導者がゆく道、みなれていた道だが、人っ子一人いない、ちりひとつおちていない、これがいつもの道なのかと多田は錯覚する。加えて極度の緊張が多田を襲う。それで県庁の後、試験場にゆくのか、市役所にゆくのか完全に失念してしまう。
誤って県庁の後、市役所に行ってしまう。市役所では玄関外に誰も待つひとはいない。即の対応もできない。完全に多田の失敗であった。
上司の署長が自害する。これは完全に多田にも死ねということを意味する。結果多田も首をつる。首つり現場には数十本のたばこの吸い殻があった。
 この宮が、戦後宮家を降下し一般人となる。
この宮が戦後ある宗教を起こす。多田の息子貞一が懐刀になる。真一の麻薬密輸が発覚、逮捕される。そのとき真一が毒ついた。
「これで、この宗教会も終わりだね。」そして元宮に父の悲劇を語る。
でも全く元宮には記憶はない。貞一のひとりよがりと彼の没落だけが残る。

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「恩誼の紐」 松本清張 

松本清張 「恩誼の紐」 (カッパノベルズ)
再読。
人殺しをする。それが、犯人に都合がいいことに迷宮入りとなる。でも、一回人殺しをする、しかもそれが迷宮入りとなると、人殺しへの精神的ハードルが低くなる。
 主人公の辰太は、9歳のとき祖母が女中をしている船乗りの家の奥さんの就寝中に雑巾を鼻の穴にいれ、それを裁縫用のヘラで押さえて窒息死させた。
 27歳のときひとつ年上の富子と結婚した。富子は完璧に尽くす、できすぎの嫁さんだった。でもそれが辰太には窮屈だった。自由になりたくて富子を殺すことにした。
 我慢ができず、ちょっとしたことで人を殺す。この殺しがまた迷宮いりになっても、辰太はまた人殺しをするだろう。

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 「礼遇の資格」 松本清張 

松本清張  「礼遇の資格」(カッパノベルズ)
再読。
銀行協会副会長原島57歳。チビで風采もあがらない。それで勤めた銀行でも副頭取とまり。その後国際協力銀行副総裁。それもお払い箱になり完全名誉職の銀行協会副会長に就任。
 妻に死なれやもめぐらしをしていたが、知りあったバーの女敬子に結婚を申し込む。そのとき敬子は26歳。実に31歳年下。もう原島は男として敬子に満足をあたえることはできない。それでもなお26歳の敬子が結婚を承諾。どうしてか。
 それは原島が、敬子の肉体遊び相手の一人を殺して、逮捕されそうになったとき、原島のアリバイについて嘘を言う。そのうそもばれたとき、刑事が敬子にどうしてうそをついたのか問う。敬子が言う。
 「元銀行の副頭取。元国際協力銀行の副総裁。銀行協会副会長の妻である肩書きをうしないたくなかったから。」と。

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 「西海道談綺①」 松本清張 

松本清張  「西海道談綺①」 (文春文庫)
松本清張  「西海道談綺②」 (文春文庫)
松本清張  「西海道談綺③」 (文春文庫)
松本清張  「西海道談綺④」 (文春文庫)
清張のなかで最大の長編。昭和41年から5年間週刊文春に連載。まあとにかく長い。一冊600ページ内外ある本が4冊もあるのだから。
 デュマ、スティーウ゛ンスンの「モンテクリスト伯」や「三銃士」を彷彿させる伝奇小説。最初と最後はよかったが、本の大半を占める中身がいただけない。
 いろんな事件が起こるのだが、登場する人物が全部同じで、コップのなかで水が動いているだけで、物語が進展しない。それが1500ページにもわたる。
 島という名の女性がでてくる。この女性は主人公の元女房の志津であることが作品に登場してすぐ類推できる。ところがそれが志津であることを作家が描くまでに登場から1300ページも費やす。
 おえんという柳橋芸者がでてくる。この芸者にあらゆる男が惚れこむ。それも生死をかけるほどに。だけど、おえんのどこにそんなに魅力があるのか全然描き出していない。だからすべてがうそっぽくなる。
 物語が、隠し金山不正追及なのか、おえん、志津をめぐる狂愛、偏愛小説なのか判然としない。
 欠陥だらけの小説だが、清張の持ち味はよくでている。
正しい、正義などで人間は動かない。動機はすべて私欲、利得の確保と拡大。
で、正しそうにみえる登場人物が悪になったり、正義にみえたりくるくる変転する。
 政治家や官僚というのは、しもじもから集めた税金をいかにかすめとり自分のものにするかの一点で行動する。
 最近銀行や日本航空に税金が社会的正義、社会秩序の崩壊を防ぐという名目で投入された。公的資金の一部はお礼、リベートとして政治家、官僚に流れる。公的資金投入というときは、腐敗の匂いぷんぷんであることを清張は教える。

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犬ブログだよ

歩いていると汗ばむような陽気でした
暖かくなるといろんな生き物が姿を現します

亀の甲羅干し

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この後遭遇したのはリスなのかイタチなのか??
そんな感じの動物
あまりに俊敏な動きにカメラでとらえることができませんでした

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獲物を獲りそこなったと思ってる犬


姿は見せねどカエルやウグイスの鳴き声も聞こえました

つくしに

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菜の花・・
土の中にうごめく何かを漁ってます

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そして桜!

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お散歩が楽しい季節になってきたね

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春、うれしいね

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 「風紋」 松本清張 

松本清張  「風紋」(講談社文庫)
東方食品(株)は、「キャメラミン」なる栄養食品に社運をかけた大宣伝を行い、それにより「キャメラミン」はおばけのような凄い売れ行きの商品となり、ちっぽけな企業から大企業に躍進した。それで、ずっと「キャメラミン」のみの一本足打法で経営を成り立たせてきた。
 そこに、「キャメラミン」はいんちき食品であり、常用すると腎臓機能障害を引き起こすということがまことしやかに世間に流れ出す。
 これを打ち消すべき暗躍とキレ者宣伝部長による今なら100億円以上を使う大宣伝をおこなう。一方では、腎機能障害を起こすと発信している学者を突き止め、彼に大量の金をつかませ、障害を起こすどころか、健康増進に効果ありと逆宣伝をさせたりもする。
 「キャメラミン」に対しての対応は一見統一されているように見えたが、社長、専務、常務、辣腕部長の異なった思惑により発生していた。最高の場面は、辣腕部長依願退職という辞令が発令された直後に、辣腕部長が素知らぬ顔で出社してきて、普段通りの仕事をする。 それに対して直属上司の常務もその上の社長も辣腕部長を排斥できないところ。
 当然のことながら、会社は倒産。この暗躍でさて誰が勝利したのか。読んでのお楽しみ。

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 「天保図録」 松本清張 

松本清張  「天保図録」(上)(朝日文庫)
松本清張  「天保図録」(中)(朝日文庫)
松本清張  「天保図録」(下)(朝日文庫)
大長編。500ページを超える本が3巻もある。
清張は、どんなに教科書に載って歴史上有名な人間でも、裏表から人間をみる、というより性癖だとおもうが、裏からみてその人間を評価する。テレビで有名な大岡越前も、能力もない凡人で、自分の身可愛いやで、間違った判決を乱発しているとか。
 この作品では、天保の改革で有名な水野忠邦がやりだまにあげられる。腹心、目付鳥居耀蔵を使っての敵方役職の暗殺や謀略をでっちあげての失脚させること。特に、何の罪もないのに蘭学を推進するといだけで、嫌悪し、事件をでっちあげ渡辺崋山や高野長英を投獄、死刑にしたり、遠島流しを行ったのはとりわけひどい事案だ。
 結局改革と言っても、自らの都合で行う。出世のための猟官運動は盛ん、不正
賄賂はとどまらない。自分たちは豪華な生活をしながら、一般大衆には倹約、質素を強制。
 政治家や官僚の本質はどんな時代にも残念ながら変わらないことを清張は主張する。

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 「風の息」 松本清張 

松本清張  「風の息」(上)(文春文庫)
松本清張  「風の息」(中)(文春文庫)
松本清張  「風の息」(下)(文春文庫)
共産党機関紙「赤旗」に昭和47年に連載された小説。
清張がやたらこだわる昭和27年におきた日航「木星号」大島墜落事故の真相を追い求めた小説。羽田から伊丹に向かった「木星号」。墜落ということになっているが、清張は、事故ではなく、大島近くで朝鮮戦争に備え演習中の米軍機が木星号を国籍不明機として撃墜。結果、不時着に失敗し墜落したとしつこく迫る。撃墜を隠し、証拠物件を持ち去る作業のために、当初「木星号」は浜名湖に不時着したと嘘の発表をして時間稼ぎをしたと主張。
 清張はどうして墜落が発生して20年もたってからこんなに執拗にこの事件を追ったのか、理解ができない。事故発生時の日本はアメリカ統治下。だから、アメリカの謀略や不都合なことには日本は何の手だし、抗議もできなかった。だから当時は同じような虚しい事件は多発していた。でも世が変わってかなり時間がたってあれはアメリカの無謀さでできたことと暴いても、そりゃああのころはそんなもんだということで終わる。
 つまり清張が拘るほどに、読者はあまり関心のない話題なのだ。
 加えて、宝石売りの謎の相善という女性がこの小説でかなりの枚数を使って語られる。しかし全く「木星号」墜落の真相には関係ない。小説の焦点が散漫となりつまらない作品にしている。

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「東京の旅」 松本清張 

松本清張 「東京の旅」(光文社文庫)
甲州街道は、江戸時代唯一の軍道としてつくられたもので通常の街道とは異なる。
江戸幕府に異変が発生した場合、甲府城まで退避するために作られた道だ。江戸都心からでて最初の宿場町が当初は高井戸、都心から遠すぎる。そこで綱吉が近いところに新しい宿場町を作ることを命令。それが今の新宿。
 品川東海寺には有名な人間のお墓があり、鳥居やりっぱな石塔がたちならぶ。その中ででかい自然石だけがおいてあるだけの墓が沢庵和尚のお墓。その石が漬物をつけるのにちょうど良い大きさということから「沢庵漬」という呼称ができた。

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  「逃亡」 松本清張

松本清張  「逃亡」(上)(光文社文庫)
松本清張  「逃亡」(下)(光文社文庫)
警官にもこすっからく小悪がいる。飲酒運転や交通違反のおめこぼし、その結果金品をせびる。こんな機会は警官には結構ある。風俗店認可。色仕掛け店おめこぼし。パチンコ不正機械のおめこぼし。
 この作品、江戸の世、小悪の岡引きがでてくる。それと贋金をつくる加賀屋という商人。
 こいつらに追い詰められた、無宿人とお秋という女性。清張にしてはめずらしく悪人から逃げ切って幸せな最後を迎える。本当にめずらしくハッピーエンド。

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 「地の骨」 松本清張 

松本清張  「地の骨」(上)(新潮文庫)
松本清張  「地の骨」(下)(新潮文庫)
これは清張板「白い巨塔」。
いい年をしての愛欲には、純粋な恋愛感情は殆ど無い。男も女も打算とそれを踏み台にして野望を実現しようとする。その野望が男、女共通であるならばいいのだが、たいがいはそうはいかず、いつか破綻がくる。
 自らの出世のために、主流派の不正を暴き、主流派を追い落とそうとした川西教授。
まずかった。一流大学の裏口入学斡旋費用を依頼者の婦人から350万円もらい、230万円
を斡旋費用として、一流大学教授に渡す。差額120万円を抜き取り、それを愛人のためのプレゼントや愛人との遊びの費用に使った。そしてまずいことに愛人との旅行中にそのお金の盗難にあった。間が悪いことに、裏口依頼者の受験生があまりにも成績が悪く、入学できなかった。
 依頼者に350万返金せねばならないが、使ったお金の手当ができない。
ここから人生の急降下がはじまる。

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「私説 日本合戦譚」 松本清張  

松本清張  「私説 日本合戦譚」 (文春文庫)
文芸に関わる人が描く歴史物はそのすべてが人物にスポットをあてた人物論ばかり。どうもこれがあまり面白くない。清張もしかり。
 成功を収めた人間については、その指導力、先見性、人間的魅力、統率力、戦略、すべてにおいていかに優れているかをドラマチックに描く。敗れたものにはその逆を描く。
 それは必ずしも間違いではないが、社会が変革を求めている背景。そのときの経済、生産力、人々の生活ぶりから描き、結果人間にいかないと、質の低い講談を聞いているようでどうにも具合がよくない。
 島原の乱というのがあり、これはキリシタン弾圧に対しておこされた一揆となっている。
しかしどうにも納得がいかない。キリシタン弾圧だけでこれだけ大きな反乱が起こるとは納得いかない。
 清張がちょっぴりこの作品で触れている。とても言葉ではつくせないほどの圧政があり、
百姓の反乱に宗教がくっついた。そのとおりだと思う。

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「京都の旅」 松本清張  

松本清張  「京都の旅」 (光文社文庫)
千歳町にずっと昔からある「あだしの」というスナック。いつもすごい名前だと看板をみるたびに思う。「あだしの」というのは、京都の西北にある死体の放り場所のことをいう。死体とともに、あたりに小さい無数の石仏が放置されていた。それを可哀そうということで、集めて建立したのが念仏寺。
 反乱や一機に手をやいていた秀吉がだしたおふれが「刀狩令」。そのときの理由が、方広寺に大仏を建立する。その釘や止め錨にするからということ。
 方広寺の大仏は、東大寺の大仏より6尺大きかった。でも、大きすぎ安定が悪く、建立後あまり時間をおかず崩れ落ちた。刀狩りの本来の目的は達していたので大仏は再建はされなかった。再建されていたら奈良の大仏はどうなっていたのか。
 そうそう京都では日本最初の水力発電所がつくられ、京都一円に電気が供給された。この電気で日本初の路面電車が開通した。

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「実感的人生論」 松本清張 

松本清張 「実感的人生論」 (中公文庫)
清張高等小学校時代の担任に中村先生がいた。中村先生は、学校の要請以上に生徒の家庭を訪問した。当時清張の家は貧乏そのもの。なめくじがはいまわっている。畳はささくれだっている。そのすさまじさに先生は最初はたちすくまれた。
 だからといって中村先生は、清張をきたなくいみきらうこともしないし、同情や愛情を他の子供たち以上に清張に注いだこともなかった。普通のこどもとして他の子と平等に扱った。清張はことのほかこのことに感心した。
 よきにつけあしきにつけ、個人を特別にあつかうことの理不尽性。それでへつらう多くの人々。清張作品を読み込むための貴重な視点 平等をこの作品で知った。

by はなゆめ爺や

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 「熱い絹」 松本清張

松本清張  「熱い絹」(上)(講談社文庫)
松本清張  「熱い絹」(下)(講談社文庫)
タイ シルクで有名なブランド ジム トンプソン。シルク商売で巨万の富を築いた人物。このトンプソンが1967年3月26日、マレーシア イポの南にある保養地カメロンハイランドのコテージから失踪、行方がわからなくなる。トンプソンがCIA幹部であり、当時ベトナム戦争真っ盛りでCIA工作が暴露されてはならじと、米軍を含めおおがかりな捜索をしたが結局不明のままになってしまった。
 このトンプソン失踪事件を資料と清張の現地での調査を踏まえ、真相にせまる物語を作り上げた。こういう物語は現実の結果、すなわちトンプソンがいまだ行方不明、仮に殺され犯人が物語上わかったとしても、逮捕されるわけでもない、で、どうしても尻切れとんぼで後味がすっきりしない物語になってしまうのが難点。
 昔よく訪れたイポーや観光に行ったカメロンハイランドを思い出しなつかしく感じた。
イポーがマレーシア共産ゲリラの巣屈である背景がこの小説でよくわかった。
 カメロンハイランドのジャングルにはマレー先住民サカイ族がいまだ健在。抑圧されている現状を脱却するため、ゲリラ活動をしているとのこと。

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 「砂の審廷」 松本清張 

松本清張  「砂の審廷」 (ちくま文庫)
戦後開かれた連合国による東京裁判についてのルポ風小説。
不思議な作品である。「昭和史発掘」にしても「日本の黒い霧」にしても、資料を駆使し、清張独特の嗅覚で、事件を推理してゆくのが清張ルポの特徴。戦前、戦後おきた事案でも東京裁判は最も清張が食指を伸ばしたくなる事案。
 にもかかわらず、この作品まず何を追及したいのかが不明。戦勝国側が一方的に敗戦国を軍事裁判によって裁くことが国際法違反であることか。
 20人のA級戦犯のなかで、なぜ思想家大川周明をとりあげたのか。大川は軍や政府にはいっていたわけではないし、軍需産業に身をおいていたわけでもなく、単なる民間人。そんな人間をA級戦犯で起訴することが正当か。
 大川周明は、米国関係者聴取の際は、まともに対応していたが、裁判になって突然発狂。
それで、不起訴になって釈放された途端に、正常人に戻る。発狂は偽装ではなかったのか。
 これらのどのテーマにも清張は突込んだり、推理を展開しない。
ほとんど、事情聴取などのおびただしい資料を提示するだけ。意図もよくわからないし、これを作品として出版するのも納得いかない。

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 「かげろう絵図」 松本清張 

松本清張  「かげろう絵図」(上) (文春文庫)
松本清張  「かげろう絵図」(下) (文春文庫)
徳川12代将軍家慶時代は前将軍家斉が院政を敷き、やりたい放題の時代。家斉はお側女性をとっかえひっかえして54人もの子供を作った。
 その家斉晩年の物語。息子家慶は体が弱く、将軍についていたが職は短命であることがみえていた。それで家慶の後継者をめぐり、家斉時代好きほうだいをして権力権益を享受してきた中野播磨守一派と、享保の改革で有名な水野忠邦一派との壮絶な争いを描く。
 とにかく長編。1100ページにもなる。その割に物語の構図が単純で、幾つかの事件や殺人が起るが、常に相手方に意図、中身が暴露され、かなり中だるみする。
 ただ清張、いつもの長編スタイルに従って、最後の山場は用意している。
中野一派を一瞬出世させよろこばせておいて、奈落の底に落としてしまう。読者からみれば清張作品にはめずらしく胸のすく結末。痛快感があふれでる。

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 「信玄戦旗」 松本清張

松本清張 「信玄戦旗」 (角川文庫)
戦国時代、信長、秀吉、家康については溢れるほど書物があるが、足利、室町時代はあまり語られない。足利時代はどんな時代だったのか時々無性にしりたくなる。
 足利、京都天皇貴族に対抗して、彼らを統制するために本当は京都でなく遠く鎌倉や江戸に幕府の拠点を作りたかった。でも、鎌倉は北条早雲や今川が強く、やむなく京都に幕府を開いた。つまり関東は足利では押さえることはかなわなかった。弱い幕府だった。
 徳川の大老、老中のような官僚組織、足利は三織、四織という組織を引いて領主から任命した。元来政権基盤が弱いため尊氏、義満、しょっちゅう担当領主を変え、領主間で争わせたり、領主一族に手をつっこみその家の中で争いをさせた。これは非常に卓越した組織、人事管理であったが。家内での争いが起こり、家は疲弊し、気がついた時には、足利を支えた領主すべてが滅亡してしまった。
 さらにここに登場したのが悪女で名高い日野富子。義政の側室だったが子供ができない。それで義政は世継を弟の義視に決定。ところが突然富子に男子ができた。
当然これは誰の子かは未だいろんな説はあるが不明。富子はこの子を四織筆頭の山名家に預けた。一方義視の御家人は細川家。ここから山名と細川の後見人をめぐる争いが始まる。
 これが応仁の乱であり11年続き、戦国時代をむかえる。
信玄登場前の清張の記述がこの作品にある。

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 「昭和史発掘①」 松本清張 

松本清張  「昭和史発掘①」 (文春文庫)
清張の最も代表作のひとつ。「昭和史発掘」シリーズ。全部で13巻。週刊文春46年から掲載。最近新装版がでて古本でも高価なため、半分ほどを読了。あとは売価が下がるのを待っている状況。週刊誌掲載のため、シリーズごとの長さが同じ。それでシリーズによっては書き足らなくて物足りなさが残ったり、逆に同じことを繰り返し書いたりし、横道にそれたりして、結局なにを言いたいのかよくわからないものも多々あり、評判のわりには読みにくい。
 一巻めでは「芥川龍之介の自殺」を扱っている。
私が芥川にあこがれたのは、短編の最後の数行が鮮やかであり余韻にひたれるところ。どことなく落語のオチにも似ている。清張の短編も芥川にずいぶん影響されオチがぐっといつもせまってくる。芥川の自殺の要因、清張はごてごていろんなことを言いすぎもうひとつよくわからない。
 ただ、生の人間によりそい、生の人間を書こうとした作家には自殺する作家はいない。逆に生の世界を忌避し、文章表現や芸術に凝り、頭だけで作品を作るひとは、どこかで自らの作品にばからしくなったり、テーマも枯渇し、奥脳をくりかえし自殺だったり、それに近い死に方をする。
 芥川、漱石、川端康成、三島由紀夫など。

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 「過ぎゆく日暦」 松本清張

松本清張 「過ぎゆく日暦」 (新潮文庫)
朝日文庫の「清張日記」に続く、おりにふれて書いたメモ、日記としていて、体裁は日記体をしているが、明らかに発表を意識したエッセイ。
 ペルシャ(イラン)がイスラム経に征服されるまでのペルシャ人の信仰はゾロアスター
教。あの鳥葬、風葬で有名な宗教。ペルシャからのがれインドやトルコ、欧州にまでひろがった宗教。この本によるとニーチェの名著「ツァラトゥストラはかく語りき」の「ツァラトゥストラ」は「ゾロアスター」とのこと。違っていたらごめん。
 ゾロアスターは火と水を尊ぶ。それで、日本の火祭りなどはゾロアスター教によって伝えられたという清張。それを大長編「火の路」で作品化した。分厚い本だし、中身にあまり興味がなく、まだ未読篭に放ってある。
 文学が本当に人々に愛された時代があった。明治から大正にかけての白樺派全盛時代。鴎外の作品の「空車」によると。
 王子方面から車がくると、当時、貴人を乗せた車、自動車、軍隊の隊列、電車はいったん停止し、その車が過ぎるのを待つ。雑誌「白樺」を印刷するための紙を運んでいた。

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 「風の視線」 松本清張 

松本清張  「風の視線」(上)(文春文庫)
松本清張  「風の視線」(下)(文春文庫)
導入部で、新進カメラマン奈津井と千佳子のとある作家まで巻き込んでの全く心の通わない奇妙な新婚旅行があり、その最中に死体がでてきたりして、これはミステリーかと思い読み進むと、この話が途中でスーっとなくなり、新聞記者久世と亜矢子の不倫に話が移行。
 そこに突然亜矢子の夫が休暇をとってシンガポールから帰国。その夫竜崎は千佳子と触れ合う。誰が主人公で、何が物語の軸になっているのかまったくわからない。
 暮らしとか、仕事とか生活のそれぞれの登場人物の背景が殆どえがかれていないため、人形が動いているみたいで、実感がまったくともなってこない。
 清張、ミステリーのようにどこかに現実おきた事件の下地があって、それを想像力を駆使して作品を作り上げていれば大向こうをうならせる作品になるのだが、恋愛不倫物語は清張の頭でこねくりまわし作っているため、ぐっと作品のレベルがおちる。

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「アブサン物語」

21歳の大往生だったそうです。
「トラや」や「ノラや」より読みやすかった。過度に猫の機嫌を取ることもなく、子供代わりにしたり話し相手にしたりで擬人化することもなく、作者の事情を細かく書くこともなく。
猫がテーマなら、これくらいの重さがちょうどいいかと思います。
書下ろしということもあり、プロローグとエピローグがつながっていて、うまくまとまっています。

IMG_1147.jpg

しまりのある顔をしていたアブサンも、亡くなる前は口を半開きにしていたそうな。
茶々もきりっとしていた時期があったんですけどね。今は麻生さん風。

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