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2014年02月 | ARCHIVE-SELECT | 2014年04月

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ブームになった本

これといってネタがない。
なので、じいやの本棚大整理で見つかった、「ああ。一時期話題になったよね」という本を紹介。
ちなみに、「もしドラ」や「バターはどこへ溶けた?」も似たにおいがしますが、こいつらは先日売っちまいました。

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グッドラック。読んだはずだけど、内容が思い出せない。
白石さん。読んでない。
ビッグファットキャット。読む……というほどのものじゃないような。例題として入っている猫の話は覚えています。
ただ、猫ってパイ食べるんですかね? 酸味のあるものは避けそうな気がするんですけど。
うちの猫は刺身とフードと葉物しか食わない。

我が家のビッグファットキャット。それでも、加齢とともに背中や顔はごつごつして骨っぽくなってきました。おなかは相変わらずたるんでいて、妊娠中のようですが。

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by はなゆめねえや

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うちの猫がいうことニャ

猫好きの漫画家や作家から作品やエッセイを集めたものです。本日、じいやの本棚を大整理していたら見つかりました。
十数年前に発行されたもので、マンガのタッチも一昔前ですね。
似たような猫漫画アンソロジーも最近買いました。こちらはエッセイというより猫が出てくるマンガを集めたものです。ちなみに、よしまさこさんと萩尾望都さんは両方に作品を載せています。

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今日読んだ方は、だいたいがほほえましい内容でした。「また野良猫を拾っちゃったよ」とか「我が家の王子さまとお姫さま」とか「異国で出会った猫はこんなんだった」とか。
あと、ファンタジーっぽいマンガもあります。(十二国記のイラストを描いている人の作品です)
そんな中で、図子慧さんは、「猫に限らず、生き物を飼うことにはうしろめたい喜びがある。自分以外の生き物を支配するという快感だ。自分なしでは彼らは生きていけず、生殺与奪の決定権は自分にある」みたなことを書いていました。
……ありますね。うん。
特に犬がものほしそうに見上げてくるときは、S心が刺激されます。
なかなか「よし」と言ってあげなかったり、あからさまにほかの猫と差別してみたり、思い立ってブラッシングしてみたり、すべてこちらの気分しだい。
結果、犬にも猫にもご飯のとき以外は逃げられているねえやです。

そうそう、猫の顔を挟んで「おにぎりの刑」にしている人のエッセイもありました。くるねこ大和さんが最初にネタにしたわけではないのだな。

byはなゆめねえや
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もやしもん完結&バージェス頁岩

最近はいろいろなストラップがあるそうで、はなゆめママはオパビニアの形をしたものが気になっているんだとか。
↓この、掃除機のようなイカのようなエビのようなよくわからない形をした生物です。

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スティーブン・ジェイ・グールド「ワンダフルライフ」
半年くらいかけて(高尾山に行った日、バスの中で読んでいた記憶があるw)じりじり読んでいる本なので、最初の方に書いてあったことは忘れつつあります。
変な生物がたくさん出てきます。専門用語も結構出てきますが、語り口が面白いのでそんなに退屈はしません。変な生き物を分類した学者たちの人柄や裏話(?)なんかも書いてあります。
ただまぁ、一気には読めないのですが……。

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この、「フラミンゴの微笑」の方が読みやすかったです。
一緒に写っている本にもバージェス頁岩の生物を描いた挿絵はあるのですが……

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オパビニアはいないみたいですね。
有名なのはアノマロカリスとハルキゲニアかな。あの「秒速5センチメートル」にも出てくるそうな。漫画版を立ち読みして知りました。


おまけ
私の携帯電話には酵母のストラップがついています。古代生物は魅力的だけど、まだ換えたくないな~。
祝☆完結

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byはなゆめねえや
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  「溺れ谷」 松本清張

松本清張  「溺れ谷」 (新潮文庫)
この作品、最後に近いところで、業界最大手のN製糖が業界の暴れん坊で近年のしあがってきた亜細亜製糖の新設彦根製糖工場を買い取ったという新聞記事がでてくる。
清張は昭和27年に起こった製糖疑惑を深く追及してルポ作品にしたり、小説にもしている。
 それから7年が過ぎて、偶然この記事に実際出会ったと思う。
それで、7年前の経験から、この裏側に何があるかを想像してこの小説を書いたと思う。どうもあまり調査をしないで、経験と頭の想像で作品を書いたのではないか。いつものリアリティがない。最後の結論もよめてしまう。手抜き工事作品である。

by はなゆめ爺や

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 「松本清張への召集令状」 森史朗 

森史朗  「松本清張への召集令状」 (文春新書)
作者の体験やみたことをモチーフにしてできあがった作品が清張のなかにもたくさんあることを森のこの作品で知った。
 名作「遠い接近」の主人公山尾信治は清張を映している。山尾は30半ばを過ぎ、家族6人を養っている大黒柱。若者が彼の住む町にはたくさんいたのにも関わらず、戦争末期突然召集令状をもらう。彼のような年代のものには令状はこないのが普通なのに。戦争末期の令状はそのまま戦死に直結する。
 大黒柱を失った山尾一家はやむなく親戚をたどって広島に居を移す。そこで原爆にあい全員死ぬ。もし、令状がこなければこんな悲劇は起こりえなかった。朝鮮から帰還した山尾は、令状がどのようにだされたか追及をはじめる。
 赤紙は町に割当枚数がくる。それを役場の係員が適当に人選して決める。ここに恣意が働く。召集を忌避したい人間は、賄賂やいろいろ便宜を係員に働きかける。だから割を食う人間でる。係員の恣意により戦死する人間がでる。
 清張は32歳で召集される。一家6人を残して。そうか、山尾は清張なのか。そう思って読むとこれは本当に奥行のある作品となる。
 ところで清張の作品はタイトルと作品内容と結びつかないものが多々ある。「砂の器」は
その典型。連載を予定していた読売新聞から、宣伝をするからタイトルだけでも欲しいと
言われた清張。まだ何も作品の構想ができていない。「砂は指の間からこぼれる。はかなさ
切なさを表現している」。でなにを書いてもあてはまるタイトルとして「砂の器」でいくと
応えた。

by はなゆめ爺や

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 「松本清張の残像」 藤井康栄 

藤井康栄  「松本清張の残像」 (文春新書)
清張を読むとよくでてくる著者名。男性かと思ったら女性でびっくりした。
清張は人つきあいができなくて小説家も含め友がいない。更に編集者でも、清張からみて弱い者に結構横暴な態度で臨むため、懇意の人がいない。
だから、清張のことを書くひとがあっても、作品からの類推が殆ど。親しそうに書いても清張生前2,3度しか生前あったことがないなんて人ばかり。
 筆者はそのなかで清張とともに30年以上歩んだ稀有な編集者。それだけに、生きている清張が描かれている。しかもよく冷静に清張を観察している。「昭和史発掘」の資料探し、取材での苦労話満載。名作品に影の大功労者がいるものだと感心した。
 藤井は清張の全集に関わる。そのため180冊の清張の本を読んだと自慢している。私はすでに205冊を読み切った。いったいこれはどういうことなのか。
 この作品に清張作家かけだしのころの執筆中の写真がある。押し入れがあいていて、そこにぎゅうぎゅうに本がつまって今にもくずれおちそう。何だか今の我が家をみているようだ。
by はなゆめ爺や

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「対談 昭和史発掘」 松本清張 

松本清張 「対談 昭和史発掘」 (文春新書)
清張の視点、原点は15歳で社会にほおりだされ、将来への展望などなく、最下層の賃金で、最下層の暮らしをおくる。12時間以上働かされて、戦争にもしょっぴかれ、刑務所にもいれられた経験もあって。
 どうしてこんな暮らしを自分はせねばならなかったのか。これが一貫して彼の作品に流れている視点、原点である。
 そこで、生きてきた昭和とは何であったのかをどうしてもつきつめたい想いにかられる。
それが13巻にも及ぶ昭和史発掘シリーズとなる。本が生きていた時代。このシリーズ内容は硬いのにもかかわらず300万部も売れた。
 いつも思うのだが、戦前軍の統帥権は天皇直轄であり、政府も国会も手をだせなかった。
それで天皇に戦争責任はないというのがどうにも承腹できない。
 この本には、清張の意向で「昭和史発掘」シリーズでは没にした2編「政治の妖雲 穏田の行者」「お鯉事件」が掲載されている。うれしいことだ。

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  「幻華」 松本清張

松本清張  「幻華」 (文春文庫)
戦後8年で、銀座に高級会員制クラブ「ブルーボネー」をだした香津子。時代は移り、その「フリーボネー」からでた3人の女の店が今や隆盛。「ブルーボネー」には昔の面影はまったくなく閑古鳥の毎日。
 古い銀座を懐かしむ財界人二人が「ブルーボネー」30周年を祝う会を企画し実施する。招待客のほとんどは「ブルーボネー」からでた3人のママを取り囲む。香津子のところには誰も近寄らない。香津子の凋落ぶりを際立たせるだけの祝う会になってしまった。
 その現実は酒と涙をもってしてもぬぐえない。
でも世の中たいていは栄光など知らずに生涯を送る。だから、香津子は決して不幸せな人生だったわけではない。

by はなゆめ爺や

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 「雑草群落」 松本清張

松本清張 「雑草群落」(上)(文春文庫)
松本清張 「雑草群落」(下)(文春文庫)
清張得意の美術品真贋もの。
浮世絵の印刷物はたくさん存在するが、肉筆浮世絵はいまだにない。大阪の大製薬会社の社長が肉筆浮世絵を所望していると聞きこんだ、古美術品商の庄平が、無名の絵描きと国立美術館の有名鑑定士である技官と組んで浮世絵を贋作し嘘の鑑定で、社長に売ろうとする。それからたくさんの女性が複雑に絡んで、最後は破たん、奈落に落ちそうな恐怖と闘う庄平と読者が一緒に手に汗にぎりながらミステリーを味わう。
 面白いし最後は本当に盛り上がる。
でも、さまざまキーとなって登場してくる何人かの女性の描きかたがどうにもぎこちない。
物語の展開は面白いはずなのに、女性が活動するところで、ぷつぷつと物語が止まる。

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「青のある断層」 松本清張 

松本清張 「青のある断層」 (カッパノベルズ)
まだ、「点と線」や「ゼロの焦点」が生まれていないときに書かれた短編集。
本のタイトルになっている「青のある断層」後の長編「紅い白描」のための習作のように思える。
アイデアをまず短編にしてメモのようにしてとっておいて、想像が膨らんでくる作品は後にガシっとした長編に変貌するのだ。
「紅い白描」。奥浜名湖の小さい村で物語のクライマックスをむかえたことを思い出した。

by はなゆめ爺や

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 「みんなのうた」 重松清 

重松清  「みんなのうた」(角川文庫)
清張の本を読んでいると、嫁 姑の争いについて書いたものがあった。今はそんなことはあまり問題にならない。嫁が旦那の家にはいることがなくなったからだ。私の周りも爺さんかばあさんが一人で住んでいる家が多くなってきた。息子や娘は東京か大きな都市にでて盆と正月くらいしか帰ってこなくなった。
この作品はそんな田舎、ふるさとを扱っている。でも、したたかに問題の本質を避け、人間の絆は素晴らしいものという感動物語に転化させている。現実感が乏しくうそくさい。
重松はどこかうわべの感動をつくろうとしていて、本質に突っ込んでいかない。

by はなゆめ爺や

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 「社会評論集」 松本清張 

松本清張  「社会評論集」 (講談社文庫)
74年、松本清張の仲介により、創価学会と日本共産党が共同行動をする政策協定が結ばれた。びっくりした。創価学会と共産党は、言っていることは結構にかよっているが、思想的には水と油だからだ。清張が何を血迷ったか、黒いフィクサーにみえ嫌いになった。
まずもって納得いかないのは、創価学会は政教分離をうたっていて、単なる宗教組織であるのに、何で政党と協定を結ぶのか。公明党と共産党が協定を結ぶのならわかるが。
それで、このことが公明党支持者を減らし、公明党は議席を大幅に失い、この協定は破棄された。
清張の名を汚した、浅薄な行動だった。

by はなゆめ爺や

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 「松本清張の世界」 文芸春秋編 

文芸春秋編  「松本清張の世界」(文春文庫)
清張死後、追悼集としてだされた本だと思う。だから清張がいっぱい詰まっている。
各界の清張とかかわりのあった人たちの追悼文や思いで記も面白いが、清張の肉声が伝わってくる講演や対談を収録し興味深い。特に同じ色調の小説を書いた石川達三との対談が両者の言葉が響きあっていい対談になっている。
 でも、この本のすばらしさはサンドウィッチの中身のように、間に清張の5編挿入それも私が愛する初期の短編をいれてあるところにある。とにかく初期短編は文学の香がする。
 「西郷札」「ある小倉日記伝」「断碑」最も私が好きな清張作品「父系の指」など。
 「半生の記」で清張が書いている。
朝日新聞の整理係で小使いの嘱託から10年を経て主任になる。しかしそれ以上の出世は
一生涯望めない。
宴会のとき、部長が一人一人と杯を交換しながら酒を酌み交わす。清張の番がやってきた。
部長はプイっと横を向いて、清張を飛ばして次の社員に移った。
 私はいつも思う。このときの清張がうけた最大の屈辱、それにたいする底深い恨み。これこそが清張文学のエネルギーのもと。清張全作品がこの暗く底深いエネルギーに満ちあふれている。ここがたまらなくいいのだ。
なんて部長か知らないが、清張をばかにして無視したおかげで清張は大作家となった。
その点では馬鹿部長に感謝しなければいけない。

by はなゆめ爺や

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「乱灯 江戸影絵」 松本清張  

松本清張  「乱灯 江戸影絵」(上) (角川文庫)
松本清張  「乱灯 江戸影絵」(下) (角川文庫)
福井県は江戸時代、小さい藩や幕府直轄領など7つも領地が入り乱れていて、ただでさえ商人の力が増してきて相対的に貧窮してきた武士が増え、貧乏にあえぐ藩ばかりになった。
 当時将軍吉宗は、世継ぎある長男家重は、お末という越前からでてきた素性のよくわからない女と吉宗の間にできた子で、しかも強度な気狂い、吉宗は家重の扱いに弱りきっていた。
 目安箱という吉宗の目玉政策を逆手にとって福井藩の主人公が幕府と他藩を脅す意見書を目安箱に投函する。
 これで、大変な騒動が発生する。
で、結果は、8人の下級武士や普通の人々が殺され、政道は安泰となる。
いつも、上からの指示、指令だけを忠実に手際よく実施して、その評価を上昇させてきた大岡越前、この騒動でも幕府の指示を忠実に実行し、上からの、下からではなく覚えが一層高まり出世をした。

by はなゆめ爺や

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 「美しき闘争」 松本清張 

松本清張  「美しき闘争」(上) (角川文庫)
松本清張  「美しき闘争」(下) (角川文庫)
今だって基本的条件はあまり変わってはいないとは思うが、30歳間際の女性が離婚して
それから、職をさがして仕事につくということは全く困難なことだ。
 それでもこの作品が書かれた40年前と今と比べれば、その困難さには雲泥の差がある。
女性の自立がどんなに難しいことであるかということを清張はこの作品で言いたかったんだろう。
 ただ、当時そういう状態になる女性は、夜の仕事につくか、家政婦か、保険外交員くらいになるのしか働き場はなかった。でも、この物語では、普通の仕事につかして、主人公にいろんな困難にぶつかるようにさせている。
 でも、そんな女性は当時極めて少なく、清張が頭でむりやりこしらえている。
だから、主人公が生身の人間になっていない。空虚な物語になってしまった。
失敗作である。

by はなゆめ爺や

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 「随筆 黒い手帖」 松本清張 

松本清張  「随筆 黒い手帖」(講談社文庫)
日頃、私がおぼろげながらに思っている小説のありかたをこの本で清張が簡潔にうまく書いている。小説はなにはともあれ面白くなければならない。面白いためには人間が描かれていること。それも普通の人間が描かれていること。
 つまり普通の生活のなかにも恐怖やミステリーが潜んでいる。動機、背景や人間のもつ
弱さや嫉妬心など心の動きを描ければ面白い小説は書ける。
 優れたストーリーテラーは、好奇心にあふれ、そこからでてくる事がらについて調査に異常すぎるくらい熱心。それで、それらを何でもメモする。清張も大いなるメモ魔。加えて気楽に旅にでて、風景や暮らしをつかむため多くのスケッチをする。

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「清張日記」 松本清張 

松本清張 「清張日記」 (朝日文庫)
昭和55年―57年に書かれた日記。ちょっと新しすぎるかなと思って読んでいたら、ほんのちょっぴり昭和28年12月末から1月にかけて、まだ清張ミステリー以前のかけだしのころの日記が4ページあった。
12月31日富士見町にきて、郷土史家細川隼人氏にあい、松平忠輝について尋ねる。
細川さんは私の中学出身で富士見町の住人。忠輝は確か徳川家康の6男。家康に嫌われ最後に諏訪高島藩にくだった悲劇の人。年越しを諏訪の旅館で行い、1月1日には藤森栄一にあって歓談する。藤森栄一は高校の大先輩。考古学の当時の第一人者。富士見町の縄文時代遺跡 井戸尻移籍発掘で有名。清張がまた近くなった。
 1月15日にはバスで伊豆天城峠に至る。ここでバスのエンジンが焼け2時間立ち往生。
このとき名作「天城ごえ」のプロットが浮かぶ。
 そのほか、「波の塔」は諏訪の温泉旅館「ぬのはん」で執筆。
昭和32年3月20日。造船疑獄事件を担当した河井検事より切ない子殺し事件のことを聞く。それを「鬼畜」という題で小説にする。

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 「迷走地図」 松本清張

松本清張 「迷走地図」(上)(新潮文庫)
松本清張 「迷走地図」(下)(新潮文庫)
政治家というものにどうしてなりたいのか。国家をかたり改革をして日本を明るくするため。そんなことを考えて政治家になるのは馬鹿でありほんのひとにぎり。
ひたすら私腹をこやすため。それ以外にはありえない。消費税アップ分は社会保障費に使うのではなかったか。
 消費税アップで経済が失速しないようにという名目で2兆円の税金をつぎこむ。経済特区で活動する企業では、労働条件は雇用者と被雇用者の契約で決まる。遅刻をした場合の
解雇ができる。残業代はいくら働いてもなし。政治家は国民なんてみていない。ブラック企業の要求を実現する特区を構築。それでブラック企業から金をむしりとる。
安倍首相が企業を連れて外国をまわる。そこで成立した商談により、必ず安倍首相やそのまわりの政治家に見返りの金が配られる。
政治家は、とにかく税金をむしりとりそれをどう分配して、そこからどれだけ私腹をこやす金をぶんどるかだけが唯一の関心。しかも余程のことがない限り法律に守られ、分捕りは事件に発展しない。
もはや政治家がおちぶれるのは、選挙違反か、女性問題だけになった。

by はなゆめ爺や

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 「武士くずれ」 松本清張 

松本清張  「武士くずれ」 (中公文庫)
清張の描く家康は、名君の誉れが高い一般評と異なり、陰惨で冷たい人間である。
かと言って決して家康を否定しているのではなく、むしろ人間を客観的にみて、リーダーになるようなひとは、いやらしく悪いと思われる一面を持っていて、それを表にあらわさず、じっとタイミングをはかりバサっとやる慎重さが必要なのだということを清張は語っている。
 ちょっとした藩主や側近の言動によくいえば彼らの本心を見抜く力が卓越していると言えるが、逆に、ちょっとした言葉尻をいつまでも根にもっていて復讐のときを待つ、ネチネチとした暗い執念深い人間でもある。
 こんな心の狭い人間が天下国家に対し権力を握ると、藩主や側近は恐怖心だけがあおられ、平穏なときは全くない人生を歩む。
 へつらう、おべんちゃらを懸命に言う。贈り物も手にはいらないようなものを探し他の
ライバルと競う。そこまでしても、死に追いやられた山縣藩主最上義光が哀れを誘う。
 どこかに今でもそんな国がある。

by はなゆめ爺や

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 「野盗伝奇」 松本清張 

松本清張  「野盗伝奇」 (角川文庫)
清張は本当に諏訪が好きだ。
この物語は、江戸初期諏訪高島藩内でおきた落武者族(乱波 らっぱというそうだ)の争いの話。諏訪高島藩は信州では名門の藩だが、ご存知武田信玄に支配を一時期されていた。信玄が家康、信長軍に滅ぼされて、また名門諏訪高島藩が復活。そのときの藩主は諏訪頼水だが、まだ藩内には有力な豪族がいくつかあり完全に統治ができていなかった。
 そんな豪族から崩れ落ちた武士や、滅亡した領からはみでた武士が集まって山賊を形成した。
 この乱波(山賊)の決戦が杖突峠で行われる。杖突峠は中学校の遠足で行かされた。その麓町が私の生まれた部落の隣村の金沢村。そこにはめずらしく薬屋があって、家族のだれかが風邪をひいたり腹痛をおこしたときよく自転車で薬を買いに行ったことをこの本を読みながら思い出した。なつかしい地名があちこちにでてきて故郷への郷愁がこみあげてきた。

by はなゆめ爺や

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 「延命の負債」 松本清張

松本清張 「延命の負債」 (角川文庫)
短編集。本のタイトルになっている「延命の負債」以外は、殆ど昭和30年前後の発表された作品。まだミステリーに入っていない時代。文学の香がプンプンしている作品ばかり。
このころの清張が一番好きだ。
 なかでも「賞」と「いきものの殻」が秀逸。
「賞」。実力、能力もないのに間違ってまだ二十代で学士院賞を得た粕谷。そこで自分は偉いと錯覚した粕谷。自ら信じてる偉さと実際世界の評価がどんどん乖離、拡大する。結果30年後のなれの果ての哀れさがくっきりと描かれている。何だか昨日辞任したプロ野球連盟のコミッショナーに似ている。
 「いきものの殻」。一流会社を部長で定年退職した主人公。わだかまりもあるし、でかけていやな思いでばかり背負ってくるからそのときはいやになるのだが、会社退職者次長以上のOB会に案内がくると欠かさずでかける。重役には手が届かなかったが部長になったプライドがある。いつまでもだから会社をひきずっている。
 彼が部長時代、小石が課長で最も近い部下だった。会で気詰まりになったので小石にもうでようと言って誘った。小石とタクシーにのり銀座で飲もうと言った。それまでは絶対服従だった小石が、用事があるからといってタクシーを途中でおりた。ポツンとあいた隣の席に言い知れぬ寒気が漂っている。
 「湖畔の人」は諏訪と富士見が舞台でこれも驚いた。

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「優しいおとな」 桐野夏生  

桐野夏生  「優しいおとな」(中公文庫)
東京のホームレスの実情もよく調べたんだろう。加えて、地下の裏側、実情も調査したと思う。その努力はよくでているが、調査が物語に発展しない。
異界、異次元にとばない。さりとて、現実感は著しく欠如。中途半端な仕上がりにがっかりする。
 「東京島」から桐野の小説はどうにもダメになった。

by はなゆめ爺や

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「超思考」 北野武  

北野武  「超思考」 (幻冬舎文庫)
人生今まで60余年の中で、会社は40年近く過ごした。しかし密度からいったら会社以前のほうが数十倍濃かった。清張を改めて読むのは、その時代に戻ってみたいから。その時代の懐にいだかれていたいから。
 わけもわからないほどたくさんの家族らしき人がいた。ごはんや味噌汁は薪をくべて、竈で作った。貧乏な暮らしだった。芸人、歌い手、野球、ボクシングで必ずあこがれのヒーローがいた。
 たけしは同じ時代の空気をすっていた最後の芸人だ。かれの吐く言葉は、我々の世代の共感を呼ぶ。しかしどこかせつなくさみしい。

by はなゆめ爺や

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 「なくしたものたちの国」 角田光代 

角田光代  「なくしたものたちの国」 (集英社文庫)
長い人生の間、私たちはたくさんの物や友や恋人を失くしてゆく。そして、全部忘れてしまう。無くしたときはショックを受けたり大騒ぎしたはずなのに。
無くなっても、ちゃんと日々はなにもなかったように過ぎてゆく。
 この物語は、いろんなものを人生の中で無くしてゆく。それが最後忘れ物管理倉庫なるところにたどりついて、そこに主人公が長い人生のなかで無くしてきたものが保管されている。思い出すものもあれば、こんなものいつ無くしたっけなんてものもある。
 でも、ちょっと角田さんには賛成できないところがある。楽しいなくしものは忘れるが
辛くかなしかった無くしものはズキンと心の底に住んでいる。 

 
by はなゆめ爺や

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「ニシノユキヒコの恋と冒険」川上弘美

ニシノユキヒコという男がいまして、彼と関わった女性(14歳から還暦くらいまで)を各話の語り手にした連作短編集です。川上さんらしい、まりも・水銀体温計・からくり時計・冷蔵庫などなど、おもしろい小道具がでてきます。

「女性たちの一人称の語りから、ニシノユキヒコという憎めない男の姿が浮かび上がってくる」なんて言ってみたいものですが、この男にあまり魅力を感じなかったせいなのか、彼の印象は薄いです。
様々なタイプの女性が出てきますが、ニシノへ泣きながらすがるような人はいないし、全員「過去にちょっと関わった人」という感じで彼のことを語るので、あっさりしています。
なんというか、出てくる女性たちは皆強いです。可愛い女になっている自分や、同性の同居人に独占欲を覚えている自分や、駆け落ちして出ていった母親にこだわっている自分を、冷静に分析している。
そして、ニシノくんは通過点であり思い出でしかない。

映画化されています。
どんな風にまとめたのかと思って公式サイトを見てみたら、話(女性)をいくつか選んだっぽいです。
独特の文のリズムとか雰囲気とかがあるので、映画にするとどうなるのやら。……見たくはない。

「甘くみあわなければ、愛し合うことはできない。許しあって、油断しあって、ほんの少しばかり見下しあって、人は初めて愛し合うことができるのだ」
という33歳独身女性の語りが、興味深かったです。

ドレミファドンを見てから、「渚のシンドバッド」が頭から離れません。
ニシノ氏も、あちらへこちらへと浮気な人で、孫がいるようなおばさまをナンパしたり、50代で二十歳そこそこの子を口説いたり、上司を会議室で押し倒したりするんですが、セクシーではないですね。
清潔だと評している女性もいました。

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 「信玄軍記」 松本清張

松本清張 「信玄軍記」 (河出文庫)
信玄は惜しかった。信長を嫌う領主はたくさんいて、信玄の上洛をバックアップする準備は整っていた。三方原の戦いで徳川家康をうちやぶり、家康は浜松城へ逃げ込む。ここで
家康など無視して京都へ進めばよかったところ、勝つ戦をやらいでかと犀ガ崖にこもった
徳川とそれを加勢した信長軍と戦うという道草したばかりに、豊川で病気を発症。やむなく甲斐へ引き返す。運がなかったのだろう。
 それにしても、諏訪が武田にやられたのは、諏訪大社が諏訪領主高島を裏切ったことにあるとはびっくり。
 清張が武田信玄に心を寄せ描く理由。信玄の父信虎は、客観的情勢を読んで戦略をたてることをせず、いたずらに勘や感情におもくまま戦いをおこす。信玄は常に冷静でしかもひとりよがりにならず参謀山本勘助の意見を聴き、戦いを進めた。
 清張は軍部が無謀な太平洋戦争への突入、それにより膨大な犠牲を国民に強いたことへの怒りと警告をこの作品で発している。

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「明日に向って走れ」 吉田拓郎 

吉田拓郎 「明日に向って走れ」 (角川文庫)
歌が特に上手いわけでもない。作るメロディーが豊富でもない。で、拓郎のどこに魅力があるのか。ときどきぐっと胸にしみる言葉を投げつけてくる。それを聞くと拓郎はいつも一緒に歩いてくれている気持ちになる。
 「悲しいだろうさ、みんな同じさ。おんなじ夜をむかえてる。」
思い出しては、いつも口ずさんでいた。
 言いたい放題、やりたい放題。私が会社にはいったころの「つま恋コンサート」が絶頂期の最後だっただろう。それから、音楽界の中心から端っこにおかれしばらく沈黙があった。それで少しは落ち着いたのかと思ったら30歳をして強烈なメッセージが飛んできた。
 「明日に向って走れ。こぶしをにぎりしめて」「今はまだ人生を、人生を語らず」
若者が発散から自信喪失、ひたすら安定だけを求めてどんどん内向性に向かっていった時代だ。「こぶしをにぎりしめて」には本当に驚いた。
 拓郎、この本によると、大学をでたら河合楽器への就職が決まっていたのだそうだ。
よかった。河合楽器でピアノのセールスマンになっていなくて。

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 「七人の十兵衛」 アンソロジー

アンソロジー 「七人の十兵衛」 (PHP文庫)
時流にのっているときがある。でも、その時流は常に変化をする。この変化にうまくついていける人がいる、カメレオンのごとく、主義主張を朝令暮改のごとくすいすい変えて、ちっとも気詰まりしない人もいれば、変化についていけず、落ちてゆく人がいる。
 戦国の時代は、武術が人格であり、その名人、武功こそが人間を輝かせた時代だ。
しかし、徳川時代になり安定した組織の維持が最も重要になってくると、武術は武道という名の芸術の範囲にはいり、生活に必要性はほとんどなくなる。
 それで、一流武芸人は浪人となり、最後は自刃といことになる。

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 「紅刷り江戸噂」 松本清張

松本清張 「紅刷り江戸噂」 (講談社文庫)
昔、滝田栄が主役、ヒロインが片平なぎさで「文吾捕物帖」という岡っぴきテレビドラマがあった。岡本綺堂の長谷川一夫「半七捕物帳」のむこうをはって結構な人気ドラマだった。
 この本で「文吾捕物帖」は、原作は清張が書いていたことを知ってびっくりした。
「見世物師」 「術」などはなつかしい。「術」にでてくる浪人、葉村庄兵衛の風貌、
目が大きく、鼻の頭はひしゃげ、唇が厚く、丸顔で、色が浅黒い まさに清張そのもの。
清張も結構楽しんで作品を書いている。

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 「霧の会議」 松本清張

松本清張 「霧の会議」(上)(文春文庫)
松本清張 「霧の会議」(下)(文春文庫)
1978年就任したばかりのローマ法王ヨハネパウロ1世が就任33日で殺害された。当時大きな扱いになり、バチカン市国に大変な腐敗があり、それを追及しようとしたばかりにヨハネパウロ1世は殺されたのではと当時言われていたことを思い出す。
 この事件に触発された清張が、事件を軸に、想像をふくらまし壮大な物語にしたてた。
バチカン市国には世界の隅々より、莫大なお金が寄進される。本来ならそれは貧しい人々のために使われるはずのお金である。しかし、現実はローマ法王をはじめ枢機卿、バチカンに存在するキリス教幹部の私腹を肥やすため、そのために活動する組織、それはやがて世界を支配するために使われている。その組織は、12世紀にできたテンプル騎士団から派生し現存するフリーメーソン。
 フリーメーソンへの入会には厳格な儀式がある。組織を裏切ったり、組織の行動命令に失敗した場合は決まった儀式によって殺される。この作品には、そんな殺害がところかまわず描かれる。世界は国家以上に強固な組織があることを思い知らされる。自ら所属する国家より、組織を守り発展させることが優先する人間の集団。そしてそんな人間が、国家の中枢や、軍、警察の幹部にいる。普段われわれの目の前には表れないが、驚愕、恐怖の世界が隣にひっそりとたたずんでいる。
 この作品は、そんな恐怖な世界を暴きながら、物語はなんとも哀しい悲恋物語になっている。

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