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五味洋治  「父・金正日と私 金正男独占告白」(文春文庫)

 クアラルンプール国際空港で、北朝鮮金正恩の指示で暗殺されたのが間違いないとされる

 金正日の長男である金正男と150にも及ぶメール交換と、マカオの高級ホテルでのインタビューに成功した作者のその内容のすべてを書いたとされる本。

 身の危険が常に存在する雰囲気はある。

 しかし、記事を書き発表して構わないという前提で、3代にわたって権力主席を世襲することは反対だと言ったり、改革開放政策を推進し、経済を活性化させ、国民を豊にさせるべきと主張する。しかしそれはできないだろう。そんなことをすれば、豊な世界の情報が国民にしれわたり、金王朝の維持は不安にさらされるから。

 投資のための特区を作っても、金王朝の気分次第で投資した会社をいつでも追放できるような状態ではどこからも投資をしようなどという企業はあらわれないだろうと記事にされては、金正恩はだまってはいられない。当然、消せということになる。

 金正男自身、北朝鮮に帰ることなく、資本主義社会、自由社会にどっぷり浸っている。こんな人間が、恐怖政治、閉鎖社会の北朝鮮にもどって生きてゆくことができるとはとても思えない。

 今、旬な男を扱っているということで、著者と出版社が結託して売ろうというすけべごころが見え見えの本。センセーショナルな帯にひかれてしまい買って読むが、中味は薄い。

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| 古本読書日記 | 06:38 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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一路翔   「甲子園名選手列伝」(宝島社文庫)

 甲子園の高校野球では最近はアイドル並みの人気選手が出現する。今は早実の清宮選手がこれにあたる。

 最初のアイドル選手と言えば、昭和44年夏に活躍した青森三沢高校の太田幸司投手だったと思う。決勝戦の松山商業井上投手と投げ合った延長18回引き分け試合、私が高校卒業した年に行われ今でも瞼に焼き付いている。その後、アイドルフィーバーは荒木大輔投手に引き継がれ、それから東邦高校のバンビ君こと坂本投手や、最近でハンカチ王子と呼ばれた斎藤祐樹投手などがいた。

 それでも、超怪物だったのは、何といっても江川卓である。なにしろ、高校3年間の野球生活で完全試合が2回、ノーヒットノーランにいたっては9回も達成している。奪った974のアウトのうち三振が493個で半分以上をしめている。県内大会では140イニング無失点というとてつもない記録をうちたてている。高校野球で、こんな怪物ぶりを発揮した選手は後にも先にもない。しかし、これだけの成績を収めても甲子園での優勝経験がない。不思議だが、それも江川らしい。

 しかし、プロ野球入団時に、ドラフト制度の盲点をつき、巨人へ入団。ここで悪役イメージができ、ごねることを「エガワル」という新語が流行った。

 高校野球であれだけ、怪物だったので、プロ野球でも快刀乱麻を期待したのだが、確かに最優秀投手には2回輝いてはいるが、期待ほどの活躍はできなかった。むしろ、試合中に金儲け、投資の話を投資会社としていたなどというスキャンダルのほうが有名になった。

 しかし、やはり高校野球でということなら、一番すごかったのはやはり江川だったと思う。

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| 古本読書日記 | 06:36 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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大槻ケンヂ  「いつか春の日のどっか町へ」(角川文庫)

 私らのような平凡な人生は、敷かれたレールにのり、行きつく地位などはそれぞれ異なるが、流れるまま日々を送る。しかし、乗っかるレールが無い人は、いつも不安をかかえ人生を送っているのか。

 大槻ケンヂ、筋肉小女隊でブレークし80年代のロックシーンを引っ張てきて、功なりとげ、名声もお金も十分以上得たと思えるのに、40歳の声を聞き、人生を見つめなおす。

 40歳代、周囲にポツリ、ポツリではあるが亡くなる人もでてくる。今まで死など考えたことが無かったのに、死が大きく迫りだす。社会からも疎外され、孤独がひしひしと迫る。

 40歳になったというのに、成長や成算性のない、生活。小学生がそのまま40歳になってしまった感覚に陥る。

 人生半分。この惰性と幼稚性の状況から脱皮して、新たなる場所へ飛躍せねばならない。

 驚いたことに、大槻はロックバンドで派手に活躍しているのに、ギターを全く弾けない。

 そこで一念発起して、周りから揶揄されながらも、エレアコの演奏習得にまい進する。そして、習得できたかどうかはよくわからなかったが、無謀にも弾き語りのコンサートを行う。それも、谷山浩子や遠藤賢司とジョイントまでするから驚き。

 筋肉小女隊のメンバーの橘高さんと弾き語りコンサートをしたとき、譜面台の譜面が右と左で曲目が違うことを歌っているとき判明。 
 「わわわわ・・」と困って泡をふいていると、観客が
「大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫だねえ」の大合唱。これは筋肉少女隊のときの「蜘蛛の糸」の歌ででてくる。

 もう、死ぬほど聴衆に感謝。

 それにしても、おもいついたら挑戦。挑戦には年齢はかんけいないのだと大槻は強く主張する。

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| 古本読書日記 | 06:09 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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岡田尊司   「人格障害の時代」(平凡社新書)

 ここ最近は、欲望や感情を抑制できず、アルコール依存症や、パチンコ依存症、自己破産、家庭内暴力事件や虐待事件、強制わいせつ罪が急増している。これらは、体の一部に欠陥があり起こされるのではなく、育った環境や社会的抑圧により人格障害が引き起こされることによって発生している場合が殆ど。

 この人格障害は以下の症状に現在分類されている。

 「妄想型人格障害」人の行動を信じない。ちょっとした目線や行動を、自分を嫌っているとか、浮気をしているとか妄想し、徹底して相手をせめあげる

 「統合失調型人格障害」妄想型に似ているが、ちょっとした他人の行動をすべて自分に結びつけて解釈する。

 「自己愛性人格障害」自分は優れている、自分は特別であると思い込んでいる。だから、常に他人からは賞賛や評価を受けるように求める。

 「演技性人格障害」虚言、演技により注目をあびたり関心を引こうとするタイプ。地位やステータスや経歴詐称などがこれにあたる。

 「境界性人格障害」情緒面や他人との関係の変動が激しい。周囲に対し操作的態度をとることが特徴。ついさっきまでハッピーだった態度が突然投げやりになったり暗くなる。この振幅により周りを困惑させ、混乱させる。

 「反社会的人格障害」裏切り、騙し、傷つけ、搾取することだけにすがり生きてゆく。無差別殺人などこれにあたる。

 「回遊性人格障害」失敗を恐れるあまり、行動や決断を避ける

 「依存性人格障害」権力者や他人に依存しないといいてゆけない。責任は他人におしつけようとする。

 「強迫性人格障害」物事には決められた秩序があり、それにすべて沿って行動しないとならないと考える。

 こんな風に並べると、自分もどれかにあてはまっていると思わざるを得なくなる。まあ、社会適応ができないくらいに極端に症状が発揮される場合障害という病である診断がなされるのだろう。

 しかし、これらの病気は治るものだろうかと思ってしまう。何か、薬によって抑えるということもできない。励ましたり叱ってもいけない。ひたすら、患者のおかしな行動をひきだし、患者自らがおかしいということを気が付き、自らが変わろうとしていかないと治癒は不可能だ。医者はそれを我慢強く助けることしかできないように思う。

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| 古本読書日記 | 06:07 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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高橋英彦 「なぜ他人の不幸は蜜の味なのか」 (幻冬舎ルネッサンス文庫)

爺やが似たような本の感想を書いていたので、便乗しておきます。

鬱に関して「分類もいいが、メカニズム解明に挑戦して、効果のある処方をみつけてほしいと思う」と爺やが感想を締めくくっていましたが、この本もそんな感じです。
メカニズムについて突っ込んだ話があるのかと、期待して買ったんですよ。(ブックオフですが)
脳科学の歴史だの、嫉妬についての描写が秀逸なのは『タッチ』だの、七つの大罪だの、サイコパスに向く職業だの、ネイチャーの総括は欧米の研究しか取り上げていなくて不満だの、fMRIやiPS細胞の説明だの、脱線が多い。

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★被験者に、妬ましい他人が不幸になるシナリオ(スポーツ万能で女にもてる一郎君が、車の故障に悩まされる)を読ませたら、脳の線条体という部分が働いた。
線条体:報酬系と呼ばれる部位で、美味しいものやお金を得たときに反応することで知られる。
☆自分の家族や恋人が針で刺されている様子を見ると、自分が刺されたときとおなじように脳が反応する。
★拘束されたネズミのストレスホルモン分泌量は、目の前を別の自由なネズミが走り回っているときは増加し、目の前に同じ境遇の拘束されたネズミがいるときは(傷を舐めあって?)減少する。
といった実験結果が紹介されています。
あとは、意識するより前に脳が判断しているだのバイアスがかかるだのという事例もあるんですが、一般読者にとっては「だから何?」です。
心と脳の関連を証明するのは難しいってことなんでしょうかね。やっぱり、話を広げすぎちゃっている気が(;´・ω・)

最近はほかに、
香山リカ「老後がこわい」
渡辺淳一「鈍感力」
池波正太郎の仕掛人藤枝梅安シリーズ2冊
などを読みました。感想を書くほどのこともなく、、、ですな。再びブックオフへ売っちゃったものもある。

| 日記 | 23:01 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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